ESS(Endoscopic Sinus Surgery)内視鏡下副鼻腔手術

インフルが流行ってる話を聞きました。そのせいか粘り強い鼻水がよくでます。
ということで今日はESS(内視鏡下副鼻腔手術)の話をしたいと思います。

副鼻腔炎に対して鼻の中をハイビジョンの内視鏡で覗きながら、鼻中隔矯正(デビという)、鼻甲介切除術(コンコという)、下鼻道開窓術(これはわからん)を行います。

手術の本題に入る前に前処置として鼻の穴に10%塩酸コカインで表面麻酔を行い,さらに4%キシロカインⓇ と5000倍ボスミンを塗布した後に手術を開始します。術中は執刀医と麻酔科医が血圧を気にしていました。また、コメガーゼを4%キシロカインⓇ と5000倍ボスミンに浸して鼻腔に入れてました。なんで?

手術前処置をすることによって鼻腔の拡張と出血を抑えることができ、明確な術野を確保することができます。私は鼻くそをほじるのが好きで、小指で鼻の奥までほじりまくりますが、鼻には小指の第一関節までしか入りません。ESSでは鼻腔に内視鏡と手術器具を入れなければいけないので、鼻腔が十分拡張する必要があります。さらに血管の富む鼻腔をいじりまくると鼻血が多く出るわけなので、術野が見えません。だ、か、ら
①前処置:10%塩酸コカイン表面麻酔+4%キシロカインⓇ と5000倍ボスミンを塗布
②90mmHg前後に血圧調整(血圧が高いと血がでまくる)
③術中4%キシロカインⓇ と5000倍ボスミンつきのコメガーゼ挿入
以上のことを行うわけですね。

ちなみに、ESSの手術器械は似たり寄ったりのものが多く、すこし厄介ですが、だからこそ執刀医にいわれた器械がパット出せた時の喜びは大きいです。逆になれないと、言われた器械をひたすら探す羽目になります。執刀医から「上向きさいじょう」、「下向きスタンツェ」、「おざわ強彎」、「にしはた強彎」、「直の鋭匙」などと次々いわれますが、、、、器械の先端が区別つかない!があああああああ!

もちろん今は出せます。하하하하하핳

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